お盆休み、08/17(金)~08/19(日) の3日間で南アルプスの北岳と間ノ岳を縦走してきました。初日は北岳 肩の小屋まで登って、ストックシェルターで一泊。2日目は北岳山頂と間ノ岳山頂を目指します。非日常を求めて歩く3000m級の稜線。2日目の始まりです。
前編の記事はこちら。
- 3000メートルからの夜明け
- いざ!北岳へ!
- 北岳山頂まで肩の小屋から50分
- そして北岳山頂へ
- お次は北岳山荘を目指して南下
- いざ!間ノ岳へ!
- 中白峰山に到着
- そして間ノ岳山頂へ
- 間ノ岳から北岳山荘へ北上
- 北岳山荘へ帰還
- そして最終日
- 下山開始
- 八本歯のコル
- 大樺沢二俣
- 広河原山荘へ帰還
- 野呂川に架かる吊り橋
- まとめ
3000メートルからの夜明け
朝が来ました。
雲海を突き抜ける独立峰。
いよいよ夜が明けます。
夜明けです。
いざ!北岳へ!
そんなこんなで2日目の始まりです!ロックンロール!
【2日目】
08/18(土)
- 07:17発 肩の小屋
- 08:06着 北岳山頂
- 08:16発 北岳山頂
- 09:19着 北岳山荘
- 11:02発 北岳山荘
- 12:41着 間ノ岳山頂
- 13:22発 間ノ岳山頂
- 14:40着 北岳山荘
北岳山頂まで肩の小屋から50分
シェルターや寝袋をザックに詰め込み、肩の小屋の裏側から北岳山頂を目指して出発です。標高差は200mありません。時間にして約50分。それにしても朝イチの登りは中々、堪えます… 写真は20分ほど登って、肩の小屋を振り返ったところ。
山頂が近付いてきました。あともう少し!
そして北岳山頂へ
08時06分、肩の小屋を出発してから、ほぼコースタイム通りで標高日本第2位、北岳山頂に到着です。
北岳山頂からの展望。
標高日本第2位の北岳から望む標高日本第1位の富士山。
北岳から望む、甲斐駒ヶ岳と仙丈ヶ岳。
お次は北岳山荘を目指して南下
北岳の山頂を堪能したら、次は北岳山荘を目指して南下です。北岳山荘で荷物をデポし、シェルターを設営してからアタックザックで間ノ岳を目指す算段です。
真ん中の赤い屋根が北岳山荘になります。
今回のルートは稜線に上がると、いたるところから富士山を眺めることができます。中々、贅沢です。
そして北岳山荘に到着。
山荘から一段降りた所がテント場になっていて、ちょうど北岳を見上げることができます。
シェルター設営完了。自分の他に、あともう一張りだけなので広々です。間ノ岳に備えて、ここで少しまったりと休憩です。
いざ!間ノ岳へ!
なんだかんだ結構、休んでしまいました。。北岳山荘から間ノ岳往復で3時間半くらいなのでまぁ問題ありません。それでは11時、アタックザックに切り替えて間ノ岳目指して出発です。背中が軽い!
すこし進んで振り返ったところ。北岳山荘と北岳。
前方に見えるのは間ノ岳でしょうか。
なだらかな山容です。
頂上に登山者と標識が確認できました。
中白峰山に到着
間ノ岳、流石にこんなに近いわけありません。こう言うと中白峰山に失礼ですが偽ピークでした。。ここまで約40分、気を取り直して再出発です。
なだらかな中白峰山の頂を越えると、その先には緩やかにアップダウンを繰り返す稜線が。
これこそが3000m級の稜線歩き。富士山も綺麗に見えます。
しばらく稜線を進んで行きます。前方に見える次のピークが今度こそ間ノ岳でしょうか?
またもや偽ピークでした。ここまで北岳山荘を出発してから1時間20分。
気を取り直して稜線を進んで行きます。それにしても良い天気です。何気に稜線歩きは楽しいです。
すると再び、山頂らしき景色が…
登山者と標識らしきものが確認できます。
こんどこそ間ノ岳?
そして間ノ岳山頂へ
ビンゴでした!12時41分、北岳山荘を出発してから約1時間40分で間ノ岳山頂に到着です。自分にとって20座目の日本百名山となりました。間ノ岳の手前にはいくつもの小ピークがあって、間ノ岳は最後までその小ピークに隠れた形になっています。まるで中ボスを倒し続けて最後にラスボスに辿り着くRPGの様な感じです。
間ノ岳山頂から望む、北岳、甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳。
中央アルプス方面。
南には農鳥岳、塩見岳。
色々と山座同定してくれた単独行のおじいさん。絵になります。
間ノ岳山頂から望む富士山。右端に小さく登山者が。
間ノ岳、とても気に入りました。天候に恵まれたこともありますが、今まで登った山で一番かも知れません。北岳に比べれば地味ですが、北岳に行かれる方には是非とも足を伸ばして貰いたいです。眺めて良い山、登って良い山、それぞれ良さがありますが、間ノ岳は後者で、山頂からの眺めは素晴らしいの一言です。
間ノ岳から北岳山荘へ北上
さて、行動食で腹ごしらえ、水分補給も済ませ、名残惜しいですが、そろそろ北岳山荘に戻ります。
足取りは軽いです。アタックザックを導入して正解でした。何より、素晴らしい景色、素晴らしい稜線のお陰です。
真ん中に小さく北岳山荘の赤い屋根が見えてきました。
稜線を雲が横切ります。北岳山荘が更に近付いてきました。
北岳山荘へ帰還
14時40分、無事に北岳山荘へ帰還です。往復、休憩込みで約3時間40分の行程でした。
テント場ではテントの数も増えていました。明日は広河原まで下山するのみなので、この後、山小屋でビールを買って、まったりしてから、暗くなる前に晩飯を済ませて早めの就寝です。
そして最終日
辺りで物音がしたせいか、ふと目を覚ますと既に太陽が。。御来光は昨日見たから、まあいいかと軽い気持ちで二度寝する体たらくぶり。。
太陽が登ってくるとシェルターが陽射しを受けて中が暖かいです。いまだ寝袋の中です。昨晩は冷えました。水の表面がうっすら凍っていました。夏とは言え、さすが3000m級。侮れません。
【3日目】
08/19(日)
- 07:49発 北岳山荘
- 09:08通 八本歯のコル
- 10:46通 大樺沢二俣
- 12:39着 広河原山荘
下山開始
山の中で二度寝するのも、どうかと思いますがそろそろ下山開始です。できれば午前中には広河原まで降りたいところです。既に時間的に厳しくなっていますが…
下りは北岳の東をすこし登り返し、八本歯のコル → 大樺沢 → 広河原 といったルートです。
今日は午後から雲が出てくる様ですが、今のところ快晴です。豪快に飛行機雲がぶっ飛んで行きます。
北岳の東側に出ると、遥か彼方に広河原を眼にすることができます(写真、真ん中の白い点)これからあそこまで下りていくことになります。
八本歯のコルまではゴツゴツとした岩場が続きます。足元を確かめてゆっくり下りていけば特に問題はありません。それにしても富士山は今日も綺麗です。
こっちは間ノ岳。こうやって見ると優雅な山容です。
もうひとつ富士山。
八本歯のコル
そして八本歯のコルに到着です。
ここからは沢沿いに出るまでしばらく梯子が続きます。
沢沿いを下っていくと雪渓です。今回の山行では初めて見ました。この時期まで残っていると、もう溶けることもなく次の冬の雪と一緒になりそうです。
大樺沢二俣
ヘトヘトになって大樺沢二俣まで下りてきました。膝が大笑いしています。ここには仮設トイレが設置されています(写真左側)ここから広河原まで後2時間!
広河原山荘へ帰還
12時39分、無事に広河原山荘に帰還です。ヘトヘトです。ほぼ休憩無しでぶっ通しで下りてきました。12時を回ってしまいましたが、二度寝した割には上出来です。この山荘、行きに寄っていませんが、すぐ吊り橋の脇にある山荘でテント場もあったりします。
そしてご褒美のコーラタイム!ペプシコーラです。特に銘柄にこだわりはありません。最高の瞬間です。
野呂川に架かる吊り橋
バスの時間がやってきました。山荘を後にして、行きに渡った吊り橋を再び渡ります。天気にも恵まれ、怪我もなく、無事に山行を終れてホッとしてます。
バス乗り場に向かう途中に撮った最後の一枚。すこし雲が出てきましたが、遥か遠くに今回登った北岳の頂。南アルプス。いい山行でした。
まとめ
それにしても素晴らしい3日間でした。出発直前まで天気がどうなるか… ちょっと微妙な感じでしたが、まんまと高気圧が張り出してくれました。今回の山行は自分にとって少しだけ特別で、2014年8月16日に山登りを初めてから4年が過ぎ、今回の山行で山登り5年目に突入しました。そして2日目の間ノ岳が日本百名山20座目となりました。好きなことを継続できることほど、素晴らしいことはないなと、しみじみ感じた3日間でした。
山を登っていると北アルプスは憧れ、厳しく男性的なイメージです。それに比べて南アルプスは女性的で懐の深いイメージです(山深いとも言えますが)7月に北アルプス 槍ヶ岳、8月に南アルプス 北岳、間ノ岳と登ると、9月は是非とも中央アルプスで今年の夏山を締め括りたいと… 色々目論んでいる今日この頃です。